憧れの地へ

出発前夜になるまで旅支度ができなかったので、かなりバタバタしたが、何はともあれ、憧れの地 北海道へ。
まずは小松空港から飛行機に乗って、旭川空港に到着。
現地で出迎えてくれた観光バスに乗りかえる。
いきなり目の前に飛び込んできたのは、広々としたひまわり畑。
ゆったりとした道路を、バスが一般道路を高速道路並みの100km/h近い速度で走っていることに驚いたのだが、さらに驚くことに、そのバスを追い越してびゅんびゅんと車が走って行く。いやはや、すごいところだ、北海道。
刈り取った麦をドラム状に巻いた牧草ロールは、いかにも北海道らしい情景でとても感動した。

バスは美瑛の丘をぬって走り抜け、ラベンダーのまち富良野へとむかう。
富良野と名のつく所は富良野市だけではなく、上富良野町、中富良野町、南富良野町もある。ファーム富田やフラワーランドなどラベンダーで有名なファームは上富良野〜中富良野に点在する。
フラワーランドでは園内をトロッコで周遊することができる。
そして虹色に織りなす花の帯が美しいファーム富田の彩りの丘。富良野と言えば誰もがまずこの場所を思い出すのではないだろうか。
ゆるやかな傾斜と背後の立木。空の青色がとてもバランス良く、カメラマンたちの恰好の被写体となる。旅の情報誌などでも、富良野の代名詞のように表紙を飾る美しい風景だ。

その後バスは南富良野を抜け狩勝峠へ。
十勝方面ではクマ牧場、キタキツネ牧場と、飼いならされた動物たちを見物。
あんまり興味はなかったけど、まぁ、ツアーなのでとりあえず。
牧場内のキタキツネは随分俗物的でがっかりした。
小雨が降ってい、毛が濡れていたのもあって、なんだか薄汚い感じになってしまっていた上に、観光客がばらまいたスナック菓子をキャンキャン言いながら奪い合って食べていた。
これでは牧場というより見世物小屋ではないか。
キツネたちがちょっとかわいそうな気もする。
見た目も行動も野良犬のようだったし、わざわざ見に来るようなものでもないような。
見るなら野原を歩く野生のキタキツネが見たかったかな。
そしてバスは川湯方目へ。

足寄では松山千春の足寄庵に立ち寄り、次に降り立ったのは恐竜クッシーがいると一時話題になった屈斜路湖。
ごくごく静かな白鳥の集まる湖だ。
真冬の寒い時期には全面結氷し車が乗っても割れないほど厚い氷が音を立てて亀裂し盛り上がるという。
「御神渡り現象」と呼ばれるこの現象は氷の膨張と収縮によって起こるもの。一度見てみたい。
続いて硫黄山。
硫黄のもくもく煙っている、いかにも温泉ぽい場所が好きだ。
記念撮影を終えて煙の上がっている場所へと向かうと「たまごたまごたまご〜 たまご〜だよ!」と威勢のいいかけ声が聞こえてくる。卵と一緒にいぶされたのかと思うような、真っ黒に日焼けしたおじさんが温泉卵を売っている。それはもう、買わずにいられないような勢いで呼びかける。このあたりではこの「たまご売りのおじさん」けっこう有名らしいのだ。

そして摩周湖。
霧で有名とはいえ、やはり全容をきちんと見てみたい。途中の峠では雨が降っていて転校が危ぶまれたのだが、そこは高い山の上、期待通り霧のかかっていない見事な摩周湖を見ることができた。
ただ、晴れた摩周湖を見た人は「婚期が遅れる」とか「出世が遅れる」とか言われる。ま、どちらもカンケイナイ(笑)
ふと見回してみるが、同行者は上司だったり重役さんだったり、大先輩だったり・・・とても出世と縁遠い方々とは思えず、また未婚者もいなかった訳で、とりあえず心配ご無用といったところか。
で、次回はやっぱり霧の摩周湖を見てみたいものだ。

1997.08.09(sut)